INTRODUCTION

気品漂う映像美、死の匂いのする性…⽮崎仁司監督の最⾼傑作

フランスの画家・写真家アンリ・マッケローニの写真集『とある⼥性の性器写真集成百枚ただし、⼆千枚より厳選したる』(※1)より、⼀つとして同じものがない⼥性の⾁体の豊かな表情と神々しさ、そしてマッケローニと、⾃らを撮らせ続けた彼の愛⼈が過ごした2年間に触発され、企画されたのが、⽮崎仁司監督最新作『Still Life of Memories(スティルライフオブメモリーズ)』です。マッケローニの写真が持つスキャンダリズムを、⽮崎監督らしい気品漂う映像美で表現し、エッジの効いたアートフィルムに仕上げています。

主⼈公の写真家、春⾺を演じるのは、96年のデビュー作『キッズ・リターン』で⽇本アカデミー賞をはじめとする映画賞を総なめにし、『バトルロワイヤル』(00)『亡国のイージス』(05)など、数々の⽇本映画で存在感を放ってきた安藤政信。⽮崎監督作品への出演は、『ストロベリーショートケイクス』(06)に次ぎ2作⽬となります。そして、春⾺に⾃分の性器を撮るよう依頼するミステリアスな⼥性、怜役で永夏⼦、怜の出現に動揺しながらも春⾺の才能を信じ、⽀える恋⼈の夏⽣役で松⽥リマが、対照的な2⼈のヒロインを体現しました。

※1: ⽇本では輸⼊を禁じられ、現在に⾄るまで⾒られていない。